クライン孝子  お知らせ



皆様、お元気のことと存じ上げます。
 
私の方は、アメリカの同時多発テロの2日後、日本へ里帰りし、2週間滞在後、10月1日、ドイツへ帰ってまいりました。
 
テロの影響だったのでしょうか、成田空港もフランクフルト空港も、何となくひっそりとしていました。

いやはや、あのテロには、度肝を抜かれてしまいました。あの日9月11日、ドイツは午後3時でしたが、NHKテレビの「ニュース10」を見ようとチャンネルを回すと、ちょうどあのワールド・トレードセンターへの飛行機によるテロ事件が画面にでて、一瞬何だろう、テロ行為かなと、目を凝らしてみていたところ、次の飛行機が別のタワーに突撃したのを見て、いよいよテロリズムも米本土に本格的に上陸したなと思い、ぞーっとし、いきなり背中に冷水を掛けられたような気持ちになってしまいました。
そこへ今度は、ワシントン郊外の米国防省と追突ニュースが入ってきたものですから、もう腰をぬかさんばかりに驚いてしまいました。
 
世界一のアメリカが、このようなテロの標的にされてしまい、その挙句、無残な様子が世界中に、テレビやインターネットの映像で発信されてしまったのですから、さぞかしアメリカのリーダーはもちろんのこと、一般のアメリカ国民までもいかに顔色を失い、狼狽したことか!
 
日本へ帰国して、いったい日本のマスコミはこの無差別多発テロをどのように受けとめるものか、できるだけその日本のニュースに目を通してみましたが、残ったの失望だけでした。
確かに事実を捉えることに関しては、決して他の国と比べても負けないのですが、こと確かな情勢分析となるとゼロに近く、がっかりしてしまいました。
なぜ、こうも日本の政治家はもちろんのこと、評論家という人たちでさえ、こんなに国際情勢に疎いのでしょうか。呆れてしまいました。

中で、なるほどと合点がいったのは、フジテレビの「報道2001」での石原東京都知事や評論家竹村健一氏の発言ぐらいでした。もっともこの番組でさえ、出演者の中に見当違いの発言をしている人がいて、日本の危機感のお粗末さに暗澹たる思いがしてしまいました。
 
そんなわけで、そのような評論不毛に挑戦するべく、さっそく曽野綾子さんにお願いして、実践体験を踏まえた観点から、国際情報誌「サピオ」(10月10日発売)でこのテロ事件をテーマに対談させていただきました。
その話をちらっと竹村健一氏に、もらしたところ、「そう、早く読みたいなあ」ですって。
さらにこの事件では、「サピオ」誌の連載コラム「world watch」でもテロに対する欧州の捉え方をまとめましたので、こちらも ぜひご一読下さいますよう。

そうそう今回、曽野綾子さんとは、月刊雑誌「正論」十二月号(11月1日発売)でも対談させていただきました。こちらはテロとはちがって別のテーマでしたけれど。曽野さんは世界中を飛び回っておられるものですから、話のはずむこと!とっても楽しかったです。さて何が飛び出すものやら! こちらも、よろしくお願いいたします。

その他には岡山での山陽放送出演、岐阜での月刊「ぎふ」のインタビューをこなすなか、各界の方と精力的にお話をする機会を持ちました。話題は主として例の同時多発テロ事件における欧州の見解に集中しましたけれど。

そのピークが9月30日における「日本女性の会」設立大会でした。
明治記念館で開催されましたが、何とその出席者の数たるや、千人を超える大盛況でした。 きっと例の同時多発テロを受けて、日本の女性も黙っていられなくなったのかもしれません。
 
ところでこの会ですけれど、そもそも日本会議の分身で、その設立の趣意書にも、
「これまで日本会議は日本の歴史と伝統に基づく『誇りある日本づくり・人づくり』をめざして、全国で数々の国民運動を展開して参りました。その理念と成果を生かし、さらに日本の尊い歴史と伝統の中で育まれてきた家庭の価値を再評価し、子供たちに夢と誇りを与えることのできる教育を家庭、地域、さらには学校で実現する活動に、女性も積極的に取り組んで行きたい」と明記してあるように、保守本流の女性の会です。それだけに、国会女性議員の出席者はほとんど自由民主党議員で占められました。

ちなみに「プログラム」をご紹介しておきましょう。
         
                  

「日本女性の会」設立大会 プログラム

司会 衆議院議員 西川京子

開会
国歌斉唱

主催者代表 安西愛子  日本女性の会会長/声楽家   
小田村四郎 日本会議副会長/拓殖大学総長  
来賓祝辞  麻生太郎  日本会議国会議員懇談会会長/衆議院議員 自由民主党政調会長 

*国会議員・役員紹介*

設立趣意書発表 高橋美智留 弁護士 
活動方針発表  荒木栄子 日本女性の会事務局長
記念講演 草柳大蔵  評論家 
「元気に国づくり人づくりー家族の絆と女性の役割」
提言  高市早苗 衆議院文部科学委員長・自由民主党      
長谷川三千子 埼玉大学教授  
「新たな女性運動の出発に寄せて」
聖寿万歳 クライン孝子 ジャーナリスト  
閉会

       


私の役目はもっとも不得手とするものでしたから、ちょっととまどいましたけれどネ。
このあと懇親会に入りましたが、とにかく女性の活発なことったら!思い切った発言が次々と飛び出して、日本保守本流の女性の将来に大きな希望の星が一つ増えたような気がしました。
皆様もぜひ、女性の立場から日本の政治を変えていくべく、一人でも多くの優れた女性を政治の世界に送りこむよう、この会にご参加頂ければとても嬉しく存じ上げます。
何しろ、すでに熊本の「日本女性の会」(一番乗り)からは、この立ち上げにあたって司会を引き受けられた西川京子代議士を選出しているくらいで、その張り切りようには、あるパワーを感じました。
 
というわけです。
 
今後ともどうかよろしくお願いいたします。
 

平成13年10月1日
クライン孝子

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